■「趣味の写真」に対しての考え方、写真コンテスト嫌いな私。
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職業写真家として仕事をしている私でも趣味の範囲内で写真を撮りに出かけたりします。当たり前だろうと思われる方も多いと思いますが、私の中では、まったく別の世界なのです。「趣味の写真」というものは、本当に楽しいものです。誰に気遣いすることなく、自由な発想と表現に酔いしれるアートな時間、この時ばかりは、唯一私自身がアマチュア写真家に帰れる時間なのです。自分にとっては癒やしとなる時間がそこにはあります。
写真好きの方の中には、写真コンテストに入賞したいと考えられている方、また、それを目標として頑張っておられる方もたくさんいらっしゃると思います。
私も昔はそうでした、たくさんのコンテストに応募し、いろんな写真クラブの先生方にも教授していただき、いくつかの入賞も果たしました。でも、入賞した作品は、決して自分自身が好きな作品、満足がいく作品ではないことに気づくことになるのです。このコンテストの審査員は誰々先生だからこんな作品が良いだろうとか、審査員の顔色覗いで写真を撮る。自分は何のために写真を撮っているのだろう?誰のためにお金を使って写真を撮っているのだろう?と自問自答することになるのです。確かにその間で写真の基礎知識や、ポイントなど勉強はさせていただいた訳ですが、最終的な目標からは、どんどん遠ざかってしまい、今となっては随分遠回りしてきたものだと感じます。
私はせっかくアマチュアとしてやる以上は、自分自身の為だけに、誰に評価されるわけではなく、誰のために撮るでもなく、自分が好きな写真を好きなように満足が行くまで撮ることが理想の形だと思っています。その満足を得るためには、一人では解決できませんので、そのテクニカル的な解決方法ややり方をお教えいたします。
ですから、私はご本人の感性を磨く方法と、「こんな写真にしたい!」という想いに対してのテクニカルアドバイスを中心に基礎から個人のレベルに沿って指導することを目的としていますので、コンテスト狙いの指導はしませんし、興味もありません。もっと言わせていただくと、写真コンテスト等よりも、もっと高い次元で写真を楽しむ方が最終的には上達も速く、自分自身の感性も磨けますので、より満足度が高い写真ライフが送れると確信しています。
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■よい指導者とは? 私の指導法。 |
どこの写真クラブでもとは申し上げませんが、よくある光景は、生徒さんが 「先生!この作品はどうでしょう!?批評してもらえませんか?」と。そのクラブの専任または客員の先生が「ここは、こうした方が良い」とか「こうトリミングしなさい」とか、生徒さんの作品を批評・講評するわけです。
でも、本当にそれで良いのでしょうか?私の具体的な指導方法をいくつかお伝えします。
私ならまず、「タイトルは?」と聞きます。次に「この作品にあなた自身は満足していますか?」と聞きます。もし答えが「Yes」なら、目標達成です!私からのアドバイスはありません。
もし答えが「No」なら、「何が気に入らないのか」「どう撮りたかったのか」そして、生徒さんの被写体に対する思い入れや撮影時の状況を詳しく聞きます。要は作者が被写体の何に感動してシャッターを切ったのかを想像判断するためです。
作品には必ず被写体が写っています。それが風景であれ人物であれ、その被写体に対して撮影者にしか分からない思い入れが必ずあります。分かりやすい例えで言うと、自分の子供を撮った写真があるとすると、それを他人の大先生が見たところで、批評できるはずがありませんよね。親にしか理解できない自分の子供に対する気持ちだとか、その仕草だとか、可愛さだとか・・・・苦労して育てた親でなければ分からない気持ちや思い入れがあるわけです。写真というのは、そんな自分自身の気持ちを一瞬にして封じ込め、後でまた見て感動できるという代物だということが言えます。それこそが写真の原点であり、最高の良さでもあると思います。ですから、本来
写真というものは、人に見せ歩くものではなく、コソ~と一人で楽しむものなのです。ですから、私は原則的に人が撮った写真を批評することはできませんし、してはならないといことを信条としています。
もう分かって頂けたと思います。私の指導法は、私が人の作品に対して、身勝手な解釈をして、私の思い入れを押しつけるのではなく、撮影者の思い入れがうまいこと表現できないことに対しての解決方法をお教えすることのみです。そして、その写真を撮るためのテクニカルをその都度、基礎からお教えします。
では、その表現の上達の為に一番重要なことは何かというと、写真の基礎知識やカメラの使い方ではありません。まず第一にやるべき事は、感性を磨く作業です。人が撮った作品をたくさん鑑賞してください。そして、その作品に感銘を覚えることです。よく分からない作品は、深く考えずパスしていただいて結構です。自分はその作品のどこに感動しているのか、この作品のどこが好きなのかを具体的に言えるようになることが重要です。そうすることによって、自分の好みや表現の方向性を少しずつでも明確に認識できるようすることです。なぜならば、この自分の表現したいことが自身で明確化できなければ、アドバイスはできないからです。
自分の好みや感動は経験を積んでくると、少しずつ変わっていきます。それが、上達の証なのです。同時に感性にも磨きがかかり、そのうち個性と呼べるものが明確になってきます。
何度もシャッターを切って経験を積むうちに、思いもしなかった写真との出会いが少しずつ増えてきます。もうここまできたら、それまで自己満足だけで撮っていた写真が、他人まで感動させる感性が備わってきています。撮ることが楽しくてしょうがない状態というより、素敵な写真に出会えるという期待感や撮るまでのプロセス、レンズや機材に対するこだわり、大自然に対する倫理観も変わってくると思います。
それでも写真はアート(芸術)なのです。やはり、終わるところは見つかりません。
そんなフォトライフを楽しんでいただけたらと、切に願っています。
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■日程・指導報酬等
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原則的には個人指導ですので、随時予約制となり日時は固定しておりません。お互いの時間を調整して、都合がよい日時をご予約頂くことになります。同じ位のレベルや考え方同士であれば、3人まで一緒に指導することも可能ですのでご相談ください。
指導報酬体系は2通りです。
・スポット指導(1回1時間半程度)4,000円(消費税込み)
・月極指導(月2回 合計3時間程度)7,000円(消費税込み)
(月極特典:2,000円分のプリント券付) |